大判例

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東京地方裁判所 昭和53年(ワ)3524号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【説明】

鹿島千秋及び鹿島静は、原告との間で、左記事項につき特約した。

(一) 原告が本件主債務を弁済したときは、鹿島千秋及び鹿島静は、原告に対し、連帯して原告の代位弁済元金全額及びこれに対する代位弁済の翌日から完済まで年一割八分二厘五毛の割合による遅延損害金を支払い、原告は、求償金全額につき大和信用に代位し、大和信用が有していた一切の担保権を行使し得る。

(二) 鹿島千秋及び鹿島静は、本件主債務を弁済しても原告に対し求償権を有しない。

【判旨】

原告は、本件主債務についての保証の委託に当り、保証人兼物上保証人である鹿島千秋及び鹿島静と原告との間で締結された請求原因第二項4(一)及び(二)の特約をもつて、民法五〇一条ただし書五号及び同法四六五条一項で準用する同法四四二条二項の適用がない旨主張する。なるほど、これらの規定は、いずれも任意規定なのであるから、それらと異なる内容を有する代位及び求償債権の遅延損害金に関する特約も、契約当事者間ではもとより有効である。しかし、弁済によつて当然債権者に代位した保証人が代位権を行使し得る債権の範囲は、民法五〇一条本文により同法四五九条二項、四四二条二項による求償権の範囲を超えられず、その担保として行使し得る抵当権の効力の及ぶ範囲も、同法五〇一条の限度にとどまるのであるから、前記のような代位及び求償債権の遅延損害金に関する特約(求償債権を担保するための抵当権設定もないから、その遅延損害金についての登記もない。)をしても、これをもつて抵当不動産の後順位抵当権者、物上保証人から右不動産を譲り受けた第三取得者など第三者である利害関係人に対抗できないと解するのが相当である。

(安達敬)

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